2026.09.24
厨房の暑さを改善するには、冷房能力だけでなく、熱源と給気・排気の状態を確認する必要があります。
空調機を大型化しても、発生する熱や外気の流入量が大きければ十分に冷えません。

厨房内には、コンロ、オーブン、フライヤー、炊飯器、食器洗浄機など、多数の熱源があります。
加熱調理による熱や蒸気に加え、冷蔵庫・冷凍庫の放熱や照明、作業者からも熱が発生します。
また、エアコンのフィルターや熱交換器に油汚れが付着すると、風量や冷房能力が低下します。
設定温度を下げ続けるだけでは、電気代が増えるばかりで作業環境が改善する可能性は低いです。
排気ファンが厨房内の空気を外へ出すと、その分を補う空気が必要です。
給気設備から十分な空気を取り込めなければ、扉や窓の隙間、客席、廊下などから空気が流れ込みます。
夏季に高温多湿の外気が入ると、エアコンは調理機器の熱に加えて、流入した外気も冷やさなければなりません。
排気量だけを増やすと給気不足が深刻になり、かえって暑くなる場合もあります。
給気と排気のバランスが崩れると、暑さだけでなく、臭気の拡散や扉の開閉不良、空調効率の低下につながります。
厨房内だけでなく、客席や廊下を含めた空気の流れを見ることが大切です。
排気量が給気量を大きく上回ると、厨房内は周辺より気圧が低い「負圧」になります。
適度な負圧は臭いや煙が客席へ漏れるのを防ぎますが、強すぎる負圧は意図しない場所から空気を吸い込む原因になります。

このような現象がある場合は、給気ファンと排気ファンの運転状態や風量を確認する必要があります。
給気は増やせばよいわけではありません。
給気の風が強すぎたり、吹出口の位置が不適切だったりすると、フードへ上昇する煙や熱気が乱され、臭気も厨房外へ広がることがあります。
重要なのは、給気量に加えて「どこから、どの向きに、どの程度の風速で空気を入れるか」です。
調理機器やフードの配置を踏まえて調整します。
原因を切り分けるには、エアコン・給気設備・排気設備を同時に運転して確認することが重要です。
個別に点検するだけでは、通常営業中の問題を再現できない場合があります。
エアコンの能力不足を疑う前に、
フィルターや熱交換器の汚れ、吸込口・吹出口の障害物、室外機周辺の排熱、異音やエラーの有無を確認します。
厨房では油煙の影響を受けやすいため、一般的な室内より短期間で汚れが蓄積することがあります。
排気ファンが動いていても、本来の風量が出ているとは限りません。
ファンの劣化、モーターやベルトの不具合、羽根やダクト内の汚れによって排気能力は低下します。
排気が不足すると熱気や蒸気が滞留します。
一方、排気ファンだけを大型化すると給気不足が悪化する可能性があります。厨房排気ファンを取り替えた施工事例 もご覧ください。
給気ファンが正常に動いているか、フィルターや給気口が目詰まりしていないか、必要な場所まで空気が届いているかを確認します。
排気ファンとの連動不良にも注意が必要です。
給気設備の更新では、機器選定だけでなく搬入経路や天井裏の作業スペースも工事計画に影響します。
厨房の給気ファンを4日間で更新した施工事例 では、限られた天井裏への搬入を含めた工事をご紹介しています。
フードやグリスフィルターに油汚れが蓄積すると、空気の通り道が狭くなり、煙や熱気を捕集しにくくなります。変形や取り付け不良も排気性能を低下させる原因です。
日常清掃で改善しない場合は、ファンやダクトを含めた点検を検討しましょう。
厨房グリスフィルターの取替事例 も参考にしてください。

厨房の暑さ対策では、原因に応じて清掃、風量調整、機器更新、ダクト改修、空調の見直しを組み合わせます。
軽度の目詰まりであれば、フィルターやファンの清掃・整備で改善する可能性があります。
しかし、ファンが経年劣化している場合や、ダクト内部まで油が蓄積している場合は、修理や更新が必要です。
給気口の位置や風向きが適切でない場合は、吹出方向の調整やダクト改修も検討します。
エアコンを増設・更新する際も、冷風がフードの捕集を妨げないか、外気の流入負荷に対応できるかを確認します。
厨房の暑さには複数の原因が重なっていることが多いため、現地調査をせずに「エアコン交換だけで解決する」「排気ファンを大きくすればよい」と判断するのは避けましょう。
営業や調理への影響を抑えるには、通常運転時の調査と事前の工程計画が欠かせません。
現地調査では、どの調理機器を同時に使うのか、どこに熱がこもるのか、排気ファンの運転時に空気がどちらへ流れるのかを確認します。
厨房スタッフが感じている「特に暑い場所」「暑さがひどくなる時間帯」も重要な情報です。
施工が必要な場合は、休業日、営業終了後、仕込み前後などを活用します。
学校や福祉施設では、食事提供を止めない工程調整も必要です。
学校給食室の排気ファン交換事例 のように、施設の運用を踏まえて工事を計画することが重要です。
厨房の暑さを根本的に改善するには、空調・給気・排気・ダクトをまとめて確認することが近道です。
株式会社ミヨシテックは大阪府寝屋川市を拠点に、飲食店、学校、福祉施設、医療施設、社員食堂などの法人設備工事に対応しています。
機器交換だけを前提にせず、「実際に何が原因なのか」という現場目線で調査し、営業や施設稼働への影響を抑えた改善方法をご提案します。
厨房の暑さは、エアコンの能力不足だけでなく、調理機器の熱、給気不足、強すぎる負圧、排気性能の低下、気流の乱れなどによって発生します。
まずは通常営業に近い状態で空調・給気・排気を確認し、清掃、調整、修理、更新、ダクト改修の中から適切な方法を選ぶことが大切です。
「エアコンと換気設備のどちらに原因があるかわからない」という段階でも問題ありません。
大阪府・京都府の対応エリアで厨房の暑さにお困りの法人様は、株式会社ミヨシテックへお気軽にご相談ください。
現場の状況を確認し、施設の運用に合わせた改善方法をご提案します。