現地設備担当の方より「エアコンから異音がしている」との連絡を受け現地確認へ訪問。
お使いのフロアは研究・実験室として使用されており非常に静かな環境でした。
その中でひと際目立つ「ブォーン」とゆう音を確認。
該当の室内機を確認すると、ファンは正常に回っているものの軸が振れていて振動も大きく静かな研究室では気になる音でした。
音の原因はファンモーターの劣化によるベアリングからの異音と判断。
【ベアリングとは】
モーターの中の軸をなめらかに回転させる部品です。
「軸」の回転を「受」け、支えることから「軸受(じくうけ)」とも呼ばれます。
ベアリングは内輪、ボール、外輪の3層でできています。 外輪を機械に固定して、内輪の中に軸をはめ込むことで、軸を安定させ、なめらかに回転させます。
このベアリングから異音が発生する原因は様々考えられます。
①ベアリング内にゴミが侵入した
②潤滑剤の不足もしくは過多
③使用中に過大荷重や衝撃荷重が加わった etc...
ベアリング内にゴミが侵入すると、ベアリング内部に傷がつきます。
その傷が回転してほかの場所に傷をつけ、異音が発生する場合があります。
また、潤滑剤の不足や過多でも異音が発生し、不足の場合は金属同士がこすれて異音が出たり、過多の場合は潤滑剤が回転の邪魔をして異音が出る場合もあります。
このように不快な音と認識できる前には、ベアリング内の微細傷による小さな異音が発生している事がほとんどです。
小さな異音は故障の予兆でもある為、些細な気づきで未然に重大故障を防ぐ事もできます。
今回は不快と感じる状態まで音が大きくなっていましたが、ファンモーター一式を交換する事で無事復旧できました。
施工内容 | 大阪ガス製ヤンマーGHP室内機ファンモーター交換 |
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施工時間 | 30分 |
型式 | YZCJ80KD |
交換前
部品取外し
部品新旧
左:新品 右:旧品
交換後
「繊細な作業を要する研究室なのですぐに修理手配してくれて助かりました。」
「少し気になる程度なら様子を見よう」と考えてしまいますが、後に空調が停止してしまったり二次的な故障を誘発する可能性もあります。
ご使用されてる中で「いつもと違うな」「なんか気になる」など些細な気づきが重大故障を防ぐ事にも繋がります。
少しでも違和感や不安を感じられた場合はお気軽に一度ご相談下さい。
【業務用】京都市内シニア向け分譲マンション様 室内機ファンモーター交換作業
大阪ガス保守メンテナンス契約を締結されているお客様より「室内機から異音がする」と連絡があり対応させて頂いた事例をご紹介いたします。 こちらの施設では高齢者向けのマンションという事で、住居以外にも様々な施設が併設されており、マンション内の共用部のみGHP(ガスヒーポン)で空調を賄っています。 共用部の一室に設置されている壁掛けタイプの室内機より異音がするとの事で、連絡を受けた当日に訪問、原因の調査をさせて頂きました。(壁掛けタイプの室内機とは、一般的に家庭用エアコンでよく目にするタイプです。業務用エアコンのGHPも様々な機種を取り揃えており、設置場所や使用環境に応じて最適なタイプを選択頂いたり、またご提案させて頂いております。) 診断の結果、室内機異音の原因はファンモーター内部のベアリングからの音鳴りでした。 長期間使用しているとベアリングと呼ばれる回転部に埃やゴミが入り内部に傷がついてしまったり、また潤滑剤が不足し金属同士が擦れて異音が発生する事があります。 この施設のGHPは設置から13年が過ぎており先に記載した様な事が原因となり異音に至ったと考えられます。 診断後、異音のするファンモーター本体と羽部分のファン、また振動を軽減する為の防振ゴムを手配し後日交換作業となりました。
【業務用】某スーパーマーケット様 室内機ファンモーター交換作業
お客様より「室内機より異音がしている」との事で現地調査したところ、放熱用のファンモーターベアリング部劣化により機器運転時に異音発見。 ファンモーターは室内機、室外機共に搭載されており、冷房時では室内機ファンモーターを稼働させファンを回転させる事により室内に冷風を送ります。 この時、室外機側ではコンプレッサで圧縮された高温、高圧の冷媒(フロンガス)を室外機ファンモーターを稼働させて外気へ放熱し冷風を作る準備をしています。 空調機は冷房運転時には室内機、室外機両方のファンモーターが常時稼働状態となります。 ファンモーターの中心部にはベアリングという軸(写真参照)があり軸が回転する為熱を帯びてきます。 その為、各種ファンモーター類には軸の冷却や潤滑用でオイルが塗布されていますが長年使用していくと徐々に油分が無くなっていき、金属が擦れる様な不快な音が発生します。 ファンモーターは寿命が近づいてくると前述の様に異音が発生し、そのまま使用し続けると最終的にはベアリング部分がロックしてしまいます。 ベアリングがロック状態のまま放置すると、ファンモーターへ過大な電流を供給する事により機器の漏電ブレーカーが作動する場合があり、ブレーカーが作動してしまうと系統全ての室内機の空調が使用出来なくなりますので、室内機から異音が発生した際はなるべく早めにサービス会社へ連絡して頂きますようお願いいたします。 室内機ファンモーターの交換は天井付近での作業の為、脚立上で行います。まず室内機の化粧パネル類を取り外してからファンとベアリングを固定しているナットを外してファンを抜き取ります。 そしてファンモーター固定用のボルト、ファンモーターへ取り付けのコネクターを取り外しファンモーター本体を交換します。 新品ファンモーターの取り付けを同様の手順で行い、運転確認を行います。 この時化粧パネル類や配線類が正常に取り付けられていないとファンと擦れて別の異音が発生するので注意します。 室内機のタイプや設置場所によってファンモーター交換の作業時間は様々ですが、今回の様な天井カセットタイプは比較的短時間(30分~1時間)で作業が可能になります。