保守メンテナンス契約未締結のお客様より定期点検依頼を受け、点検作業を実施した際に判明した不具合となります。
ガスヒートポンプエアコンの原動力となるエンジン本体上部、シリンダーヘッドより冷却水漏れを発見しました。
点検作業時の運転確認では冷却水量の不足や水温過上昇などの症状は見られず、今後安心してお使い頂く為の保全作業としてご提案させて頂きました。
医療施設という事もあり空調の重要度が高く、機器停止のリスクを回避する為早急にお見積書の内容にご決裁頂き、後日修繕作業を実施。
今回のシリンダーヘッド冷却水漏れの症状から考えられる原因として、
・シリンダーヘッド本体のひずみ(変形)
・シリンダーヘッドガスケットの不良
・シリンダーヘッドボルトの緩み
等いくつかの要因が想定された為、シリンダーヘッド本体の交換を実施しました。
部品交換を進めていく内に原因となる箇所が判明、ヘッドボルト14本中3本に破損がありました。
ガスヒートポンプエアコンのエンジンは車と同様、非常に精密にできており、エンジン内部のボルト1本が原因で不具合に至る事があります。
今回のシリンダーヘッドの場合14本全てが均一に締付けられていなければならず、一部の破損による締付け不良で冷却水漏れが発生していました。発見当時は異常に至っていませんでしたが、この状態まま使用を続けているとエラー発報による空調停止や2次的なトラブルを誘発していた事も考えられます。
その為、ガスヒートポンプエアコンをご使用のお客様には定期的な点検を推奨しており、弊社では今回のような保全作業にも注力しております。
型式 | YZNP355E2N |
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施工時間 | 約3時間 |
運転時間 | 約50,000 時間 |
エラーコード | なし(保全作業) |
エンジン外観
冷却水漏れ箇所
シリンダーヘッドボルト
ご使用の機器によりメンテナンスサイクルは異なりますが、数年に一度の点検で以降安心して快適にご使用頂けるようお客様のご要望に合わせて様々なご提案をさせて頂いております。