平成27年4月より施行されたフロン排出抑制法により、原動機出力(ガスヒートポンプエアコンではエンジン定格出力)が7.5Kwを超える業務用のエアコンを所有している事業主様においては、3年に1回以上のサイクルで有資格者によるフロン点検が必要になります。
今回はヤンマー製のGHPをご使用になられているお客様よりフロン点検のご依頼がありましたのでご紹介させて頂きます。
フロン点検は先ず室外機各部品にオイルの付着が無いか、著しい着霜が無いかの目視点検を実施致します。
「フロンガスなのに何故オイル?」と思われるかと思いますが、フロンが流れる冷媒回路では循環装置であるコンプレッサーの焼き付き防止の為にフロンと共にオイルが封入されています。
フロンが漏洩した箇所ではオイルの付着が多く見られる事がありますので目視点検は重要な作業となります。
こちらのお客様においては室外機の一部の部品においてオイルの付着が見受けられました。
可溶栓というこちらの部品は本来、冷媒回路内の温度が異常に上昇した際に部品内部の溶栓が溶け出し強制的にフロンを放出する事で機器を保護する安全装置になります。
運転データを確認したところ温度の異常な上昇はありませんでしたので、取付け箇所のシール材の劣化によりオイルが付着したと判断致しました。
検知器による漏洩の反応もなく、また運転データにも異常はございませんでしたが状態が悪化することでフロンの漏洩に繋がる恐れがありましたので交換のご提案をさせて頂きました。
交換作業はシステム内に充填されているフロンガスを回収後、部品交換の実施、漏洩検査用の窒素ガスを充填し気密検査を実施した後に回収したフロンガスを充填し復旧となります。
冷暖房の運転データに異常は無いこちらの機器ではありましたが結果として数㎏のフロンが不足している状態でした。
型式 | YNZP560H1N |
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施工時間 | 4時間 |
運転時間 | 7,074時間 |
エラーコード | なし |
施工前
施工後
新旧部品
停止時間が3時間程度必要になる作業ではありましたが、お客様より「冷房前に詳しくチェックして頂きありがとうございます」との嬉しいお言葉を頂けました。
ミヨシテックのGHPフロン点検はフロン漏洩のチェックだけではなく、動力であるエンジンを含めた機器全体の点検を細かく実施しています。また現在はGHPで培った知識を生かしてEHPのフロン点検も行っています。
「フロン点検どこに頼んだらいいのかな・・・。」
お困りごとがあればぜひ一度ご相談下さい!!