お客様より「天井から水が漏れてくる」との連絡を頂き、現地確認に伺ったところ室内機が天井裏に設置の「天井埋込タイプ」の底面各部より水漏れしておりました。
原因を調査する為に室内機各パネル類を外して内部を確認すると、内部の熱交換器や結露水の受け皿の役割をしているドレンパンの劣化が激しく、室内機内部が全体的に錆付きの影響により、いたる箇所で水漏れしておりました。
水漏れが一部の場合は補修剤の使用等で改善可能ですが、劣化の程度が激しい事もありお客様へドレンパンの新品交換を案内し、その為には天井の開口が必要となる旨を説明したところ、お客様より「今年の年末には施設の空調全ての更新が決定しており出来るだけ費用が掛からないような工事が出来ないか」との依頼があり検討した結果、室内機と天井の間に受け皿を置き、漏れた水を受けて定期的に排水を行う内容を説明し承諾を頂きました。
受け皿を置くスペースを確保する為には既存の点検口からでは作業が出来ない為、点検口を新設しプラスチック製のベニヤ板を取り付けます。
受け皿への傾斜を設ける事により冷房時に発生する結露水の漏洩を全て受け皿に流す仕組みで、簡易ではありますがこれで天井への漏水を防ぎます。
その後、漏水により腐食した天井ボードを補修して完工となりましたが簡易的な漏水防止処置の為、受け皿に溜まっていく結露水を定期的に排水させる必要がありました。
修理対応当時は真夏だった事もあり施設の冷房もフル稼働により結露水が1日でどれだけ溜まるか分からない為、まずは翌日に訪問し受け皿に溜まった水量を確認。
真夏の為天井裏が高温によりある程度自然蒸発している為、1日ではほとんど水は溜まっておらず次は1週間の間隔を明けて訪問。
それでも受け皿には排水が必要な量の水は溜まらない事が確認出来た為、その後は2週間程度の間隔を明けて定期的に排水に訪問し冷房シーズンを終える事が出来ました。
暖房モードで機器を使用すると室内機には高温の冷媒が流れるので結露水は室外機側で発生する事により機器の更新まで暖房は通常通り使用可能な旨をお客様へ説明にて応急的な水漏れ防止工事が完了。
型式 | YZDP224MF |
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施工時間 | 4日間 |
運転時間 | 32,853時間 |
エラーコード | 無し(天井より水が漏れてポタポタ落ちてくる) |
室内機各部より水漏れ
水漏れの影響により天井一部腐食
水受け設置にて応急運転
今回の工事ではお客様の要望にお答えするかたちとなり通常の大阪ガス保守契約の適用外となった為、点検口の新設と天井ボードの補修費用、受け皿への結露水案内用に施工したプラスチック製ベニヤ板他部材代がお客様にご負担頂く事となりましたが「想定していた金額よりだいぶ安く修理対応して頂きありがとうございました」と大変喜んで頂けました。