2023.10.18
トイレのひび割れや不具合が目立つようになったら、リフォームが必要なサインです。トイレのリフォームをすると、リフォーム費用はいくらかかるのでしょうか。
トイレのリフォーム費用は、トイレの種類、メーカー・製品、交換する器具によって変わります。トイレのリフォーム費用の目安を知り、国や自治体の補助金なども有効活用しましょう。
本記事では、トイレのリフォーム費用の目安や、リフォーム工事の主な内容、予算別のトイレリフォームのイメージや、リフォーム費用を抑えるポイントを解説していきます。
トイレのリフォームにかかる費用は、トイレの種類、メーカーや製品、交換する器具によって変動します。トイレのリフォーム費用の目安は、材料費や施工費を含めて、約10~50万円です。
追加工事を行う場合は、さらにリフォーム費用がかかるケースもあります。
トイレリフォームの主な工事内容は4つあります。
トイレリフォームで多いのが、トイレの便座部分をウォシュレット(温水洗浄便座)に交換する工事です。ウォシュレットは座ったときに温かく、温水でお尻を洗浄できるため、根強い人気があります。
便座交換のリフォームは、工期が短いのも特徴です。リフォーム業者にもよりますが、30分~2時間の工期で交換工事が完了します。ウォシュレットの動作には電源が必要なため、トイレ内にコンセントがあるか確認しておきましょう。
トイレが老朽化している場合は、トイレ本体をまるごと交換するリフォームもおすすめです。便座交換のリフォームよりも費用がかかりますが、最新のトイレは節水効果や省エネ効果が大きく、長期的にみるとコスト削減につながるでしょう。トイレ交換のリフォームは、半日〜1日ほどの工期で完了します。
トイレの雰囲気を一新したい場合は、壁紙や床材などの内装工事をセットで行うケースもあります。例えば、カフェ風のおしゃれなトイレなど、住まいのアイデアを実現可能です。内装工事が含まれるため、トイレ交換のリフォームよりも工期は長くなります。内装工事の内容によりますが、工期の目安は1〜2日ほどです。
家族に高齢者がいる場合は、バリアフリーリフォームの一環としてトイレ工事を行うケースもあります。詳しくは後述しますが、バリアフリーリフォームの場合は介護保険を利用できるため、リフォーム費用を節約することが可能です。バリアフリーリフォームの場合、配管工事や内装仕上げ工事、壁下地工事や床下地工事などが発生するため、工期は数日間かかるでしょう。
トイレのリフォーム費用の内訳は以下のとおりです。
まず、新しく設置するトイレ本体の購入費用がかかります。メーカー、モデル、機能やグレードによって費用が変わるため、トイレリフォームで差がつきやすいポイントです。トイレの種類別のリフォーム費用の目安については、次の項目で詳しく解説します。
新しく購入したトイレは、交換工事を行って取り付けます。具体的な作業内容は、古いトイレの取り外し、新しいトイレの設置、交換工事後の漏水チェックや取り扱い説明などです。取り外したトイレは廃棄処分するため、廃棄処分費用も別途かかります。
最後の項目は諸経費です。諸経費には、主に以下の費用が含まれます。
諸経費 |
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養生費 |
運搬費 |
駐車場代 |
現場管理費 |
内容 |
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工事現場を保護する際にかかる費用 |
トイレ設備の運搬にかかる費用 |
職人が車で移動するための費用 |
工事現場の管理に必要な費用 |
その他、給排水設備工事などの追加工事が必要な場合、オプション費用が発生する可能性があります。トイレリフォームの見積もりをとるときは、4つの項目ごとの費用も比較しましょう。
トイレリフォームといっても、トイレの種類によってリフォーム費用は変わってきます。
ここでは、トイレの種類別のリフォーム費用の目安を紹介します。
タンク式トイレ(組み合わせトイレ)のリフォーム費用の目安は、工事費用含めて10~30万円(税込)です。
タンク式トイレは、貯水タンクが備わったスタンダードなタイプのトイレです。人気のタンクレストイレよりも場所をとりますが、リフォーム費用が比較的安価な点に特徴があります。
一体型トイレのリフォーム費用の目安は、工事費用含めて18~25万円(税込)です。
キャビネット付トイレは一体型トイレとも呼ばれ、手洗いや収納がトイレ本体と一体化し、すっきりとした印象を与えるトイレです。貯水タンクのデッドスペースを有効活用できるため、タンクレストイレと同様に根強い人気があります。
タンクレストイレのリフォーム費用の目安は、工事費用含めて19~50万円(税込)です。
タンクレストイレは貯水タンクがなく、省スペース性に優れたトイレです。貯水タンクに水を貯めておく代わり、水道から直接水を供給して使用します。デザイン面の自由度が高く、おしゃれなトイレ空間を創造できるのがメリットです。
ローシルエットデザイントイレ(システムトイレ)のリフォーム費用の目安は、工事費用含めて20~40万円(税込)です。
ローシルエットデザイントイレはシステムトイレとも呼ばれ、コンパクトなデザインが特徴のトイレです。一見するとタンクレストイレのように見えますが、貯水タンクを内蔵した一体型のタイプもあります。
ここでは、メーカー・製品別のリフォーム費用の目安を紹介します。
製品 |
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Lセレクション |
アメージュZR1 |
サティスL型SY6 |
リフォーム費用(材料費+施工費)) |
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約10.89万円(税込) |
約18.59万円(税込) |
約54.89万円(税込) |
製品 |
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ピュアレストQR+SB |
GG1-800 |
GG3-800 |
GG1 |
ネオレストRS1 |
リフォーム費用(材料費+施工費)) |
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約17.49万円(税込) |
約20.79万円(税込) |
約25.19万円(税込) |
約20.79万円(税込) |
約32.89万円(税込) |
製品 |
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アラウーノV |
アラウーノS160 |
リフォーム費用(材料費+施工費)) |
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約19.69万円(税込) |
約21.89万円(税込) |
ここで紹介するリフォーム費用は、材料費と施工費を合わせたものです。工事内容には、既存のトイレの解体・撤去や、廃材の処分、給排水設備の工事、新しいトイレの設置などが含まれます。
希望のメーカーや製品がある場合は、リフォーム費用の目安にしてください。
株式会社LIXILのLセレクションは、新素材のアクアセラミックが使われたトイレです。水アカや汚物が表面に付着しにくく、トイレを衛生的に保つことができます。
また、銀イオンの抗菌作用により、最近の繁殖を抑えられるのも特徴です。
トイレをLセレクションに交換する場合、リフォームの目安は約10.89万円~(税込)です。トイレリフォームの中では、材料費や施工費を比較的安価に抑えられます。
株式会社LIXILのアメージュZR1も、お手入れが簡単なアクアセラミックを使用したトイレです。シャワートイレ一体型のトイレのため、Lセレクションよりもリフォーム費用がかかります。
アメージュZR1のリフォーム費用の目安は約18.59万円〜(税込)です。
株式会社LIXILのサティスL型SY6は、水アカや汚物が付着しにくいアクアセラミックに加えて、強力な水流のパワーストリーム洗浄機能を搭載したトイレです。
トイレ本体をサティスL型SY6に交換する場合、材料費と施工費全て込みで約54.89万円~(税込)のリフォーム費用がかかります。
ピュアレストQR+SBは、TOTO株式会社のスタンダードなタンク式トイレです。節水効果が高く、従来のタンク式トイレと比べて約71%も節水できます。また、TOTO株式会社が開発したセフィオンテクト技術が使われており、トイレ表面の汚れが付きにくく、落ちやすいのが特徴です。
ピュアレストQR+SBはタンク式トイレのため、リフォーム費用は比較的安く済みます。トイレ本体をピュアレストQR+SBに交換した場合、リフォーム費用の総額は約17.49万円~(税込)です。
TOTO GG1-800は、コンパクトなデザインが特徴のローシルエットデザイントイレです。少ない水で効率よく流すトルネード洗浄機能が搭載されており、節水効果が期待できます。
TOTO GG1-800の交換費用の目安は約20.79万円~(税込)です。人気のローシルエットデザイントイレですが、タンク式トイレとほぼ同等の費用で交換できます。
TOTO GG3-800も、TOTO株式会社が手掛けるローシルエットデザイントイレのラインナップの一つです。TOTO GG3-800には、オート開閉機能とオート洗浄機能が搭載されており、お手入れの手間がかかりません。
トイレ本体をTOTO GG3-800に交換する場合、リフォーム費用の目安は約25.19万円〜(税込)です。TOTO GG1-800よりも上位のモデルのため、本体の購入価格も少し高くなっています。
TOTO GG1は、TOTO株式会社が販売しているウォシュレット一体型トイレです。余分な継ぎ目がないデザインのため、ホコリが溜まりにくく、お掃除が簡単です。また、ウォシュレットのノズルを自動洗浄するノズルきれい機能も搭載されています。
トイレ本体をTOTO GG1に交換する場合、リフォーム費用の目安は約20.79万円~(税込)です。TOTO GG1-800と同じリフォーム費用で交換できます。
TOTO ネオレストRS1は、TOTO株式会社が販売するタンクレストイレのラインナップの一つです。TOTO GG1と同じ、ノズルきれい機能に加えて、トイレの使用前後にミストを吹きかけ、汚れを防止するプレミスト機能が搭載されています。
トイレ本体をTOTO ネオレストRS1に交換する場合、リフォーム費用の目安は約32.89万円(税込)です。タンクレスタイプの場合、タンク式トイレや一体型トイレよりもリフォーム費用が高くなる傾向にあります。
Panasonic アラウーノVは、Panasonic株式会社のタンクレストイレです。トイレをキレイに保つお掃除機能が搭載されており、少ない水でトイレ内を洗浄できます。タンクレストイレのため、省スペースな点も人気です。
トイレ本体をPanasonic アラウーノVに交換する場合、リフォーム費用の目安は約19.69万円(税込)です。タンクレストイレながら、タンク式トイレとほぼ同水準のリフォーム費用しかかかりません。コストパフォマンスの高いタンクレストイレを導入したい場合は、Panasonic アラウーノVへの交換がおすすめです。
Panasonic アラウーノS160は、アラウーノVと同じタンクレストイレのラインナップの一つです。アラウーノシリーズのお掃除機能に加えて、汚れの付着や飛び散りを防ぐトリプル汚れガード機能や、水アカをはじく、スゴピカ素材が使われています。
Panasonic アラウーノVと同様に、アラウーノS160はリフォーム費用が比較的安価なタンクレストイレです。トイレ本体をPanasonic アラウーノS160に交換する場合、リフォーム費用の目安は約21.89万円(税込)です。
トイレのリフォーム費用は、交換する器具によっても変動します。ここでは、ウォシュレットのみを交換する場合と、トイレ本体を交換する場合のリフォーム費用の目安をみていきましょう。
トイレリフォームの費用を節約したい場合は、ウォシュレットのみの交換がおすすめです。例えば、既存のウォシュレットから交換する場合、リフォーム費用の目安は以下のとおりです。
交換部分 |
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ウォシュレット(ベーシックタイプ)の交換 |
ウォシュレット(最上位タイプ)の交換 |
リフォーム費用 |
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5~15万円(税込) |
10~20万円(税込) |
ウォシュレットの交換費用は、商品のモデルやグレードの影響を大きく受けます。ベーシックモデルのウォシュレットに交換する場合、リフォーム費用は平均して5~15万円(税込)ほどですが、最上位モデルの場合はトイレ本体の交換費用と同じくらいのコストがかかります。
トイレ本体を交換する場合、リフォーム費用の目安は以下のとおりです。
交換部分 |
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トイレ本体 |
リフォーム費用 |
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10.89~54.89万円(税込) |
トイレ本体のリフォーム費用は、トイレの種類によって変動します。メーカー・製品にもよりますが、タンク式トイレや一体型トイレと比べて、タンクレストイレの方がリフォーム費用が高くなる傾向にあります。
理想のトイレ空間を実現するため、どのくらいの予算が必要になるのでしょうか。ここでは、予算が5~10万円の場合、20~60万円の場合、30~80万円の場合の3つのパターンを取り上げ、トイレリフォームでできることを紹介します。
リフォーム予算が5~10万円の場合、便座の交換を行うことができます。例えば、ウォシュレットを導入していない場合は、温水洗浄機能や暖房機能が付いた便座に交換可能です。
ただし、ウォシュレットは電気を使用するため、トイレ内にコンセントがない場合は追加の工事費用がかかる場合があります。
リフォーム予算が20~60万円の場合、便座の交換以外の選択肢もあります。例えば、トイレ本体の交換や、手洗い器の設置などが可能です。
また、トイレ交換に合わせて内装工事も実施し、壁のビニールクロスや床のクッションフロアを張り替えることもできます。ただし、20~60万円の価格帯の場合、交換可能なトイレは比較的安価なスタンダードタイプの製品に限られます。
リフォーム予算が30~80万円の場合は、理想のトイレ空間を実現可能です。グレードの高いトイレ設備に交換したり、高級感のある壁紙や床材に張り替えたりすることができます。
また、和式トイレを洋式トイレに変更する場合も、30~80万円ほどのリフォーム予算が必要です。和式トイレの解体、配管工事、洋式トイレの設置だけでも20万円ほどの費用がかかるため、ウォシュレットや手洗い器を設置したい場合、30万円前後の予算を準備しておきましょう。
和式トイレへの変更はお金がかかるため、自治体の助成金を有効活用しましょう。トイレリフォームで利用可能な補助金・助成金については、後の項目で詳しく解説します。
トイレリフォームのコストを抑えるポイントは3つあります。
リフォーム予算が少ない場合は、国や自治体の補助金制度を有効活用しましょう。また、トイレリフォームの見積もりは、一社でなく複数社に依頼するのがおすすめです。相見積もりをすることで、好条件のリフォーム業者を探せます。
トイレリフォームの工事内容によっては、国や自治体の補助金制度を活用できます。例えば、トイレ本体を節水効果が高いモデルに交換する場合、こどもエコすまい支援事業に申し込むことができます。
こどもエコすまい支援事業の対象となるのは、以下の2点を満たす方です。(※)
また、制度の対象となるリフォーム工事は、以下の表のとおりです。
こどもエコすまい支援事業の補助金を受ける場合、開口部の断熱改修、外壁、屋根・天井又は床の断熱改修、エコ住宅設備の設置のいずれかが必要です。そのため、節水型トイレを導入すれば、こどもエコすまい支援事業の対象となります。
ただし、補助額(リフォームにかかる金額)が合計5万円以上でないと補助対象とは認められないため、部分的なリフォームの場合、制度の対象とならない可能性があります。
また、自治体によっては、和式トイレを洋式トイレに交換する工事や、多世帯住宅でトイレを改修する工事を対象として、独自の助成金を利用することが可能です。
例えば、東京都の足立区住宅改良助成制度では、和式トイレから洋式トイレへの変更を対象として、1箇所当たり8万円までのリフォーム費用を助成しています。(※)
※出典:国土交通省.「対象要件の詳細」.
https://kodomo-ecosumai.mlit.go.jp/reform/,(参照2023-09-08).
※出典:足立区.「足立区住宅改良助成制度」.https://www.city.adachi.tokyo.jp/k-bousai/machi/jutaku/kairyojose.html,(参照2023-09-08).
介護保険制度では、要介護者の方向けの住宅改修を対象として、20万円を限度とする補助金を支給しています。
対象となるのは、以下の内容に当てはまるリフォーム工事です。(※)
和式トイレの交換や、トイレ内の手すり設置、段差の解消、引き戸の取り替えなどを行う場合、介護保険を利用してリフォーム費用を抑えることができます。
※出典:厚生労働省.「介護保険における住宅改修」P1.
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/toukatsu/suishin/dl/07.pdf,(参照2023-09-08).
トイレリフォームの見積もりをとるときは、なるべく複数のリフォーム業者に依頼しましょう。工事内容が同じでも、リフォーム業者によって工事費用は変わります。複数の見積もり(相見積もり)をとることで、予算に合った条件のリフォーム業者を選べます。
相見積もりをする場合は、2~3社程度で十分です。混乱しないよう、リフォームの条件は同じにして見積もりを依頼しましょう。
トイレをおしゃれにリフォームしたい場合、ポイントとなるのは内装と手洗い器の2点です。
トイレの一般的な内装は、壁がビニールクロス、床がクッションフロアのパターンです。ビニールクロスやクッションフロアを選べば、リーズナブルに施工できますが、おしゃれなトイレ空間にしたい場合は他の選択肢もあります。
トイレリフォームで人気があるのが、珪藻土や漆喰を使った塗り壁です。珪藻土や漆喰には、消臭効果や吸放湿性もあるため、トイレの嫌なニオイや湿気を予防できます。
なるべくリフォーム費用を抑えたい場合は、壁や床を水性塗料で塗装する方法もあります。落ち着いた印象の白ベージュや、目を引くアクセントカラーなど、トイレの色使いにもこだわりましょう。
おしゃれなトイレ空間を実現するなら、手洗い器にもこだわりましょう。
手洗い器には、シンプルな形状の洗面ボウル(洗面器)と、収納棚と一体化した手洗いカウンターの2種類があります。手洗いカウンターなら、シックな雰囲気からゴージャスな雰囲気まで、イメージに合った製品を選ぶことが可能です。
ただし、シンプルな手洗い器にも、角形やワイドな形のもの、日本の焼き物を使用したものなど、おしゃれな製品もあります。
トイレの寸法が狭い場合は、手洗いカウンターを設置できない場合があります。メーカーのカタログを見ながら、イメージに合った手洗い器を選びましょう。
トイレの便器や貯水タンク、便座にひび割れが発生したら、リフォームが必要なサインです。水が流れにくい、温水洗浄便座が温かくならないなど、トイレの動作に不具合がある場合も、トイレ設備の交換を検討しましょう。
また、トイレは長年使用し続けると、水アカや黒ずみ、尿石などの汚れがこびりつきます。トイレの汚れが落ちにくいと感じたら、トイレ表面の材質が経年劣化を起こし、防汚効果や抗菌効果が失われているかもしれません。思い切ってトイレ本体を交換すると、お掃除の負担を軽減できます。
親の介護など、ライフスタイルの変化が起きた場合もトイレリフォームのタイミングです。住まいの中でも、トイレは毎日使う場所です。最新型のトイレに交換し、使いやすくしましょう。洗面所、キッチン、お風呂など、他の水回り設備のリフォームをする場合は、まとめて行うとリフォーム費用の総額を節約できます。
トイレリフォームの流れは以下のとおりです。
トイレリフォームが初めての方は、あらかじめリフォームの流れを確認しておくとスムーズです。給水管・排水管の工事や、壁紙や床材などの内装工事の手順も知っておきましょう。
まずはリフォーム工事で住まいが傷つかないよう、通路や出入り口に養生テープを貼って保護します。養生にかかる費用は、養生費として計上されます。
養生が終わったら、古いトイレの便器の撤去です。便器を撤去している間、当然ですが、トイレは使用できません。工事内容によっては、新しいトイレの設置まで数日かかる場合があるため、その期間のトイレ使用をどうするか考えておく必要があります。
近くのコンビニなどのトイレを利用することもできますが、家族に高齢者や小さな子どもがいる場合は、簡易トイレの設置がおすすめです。
また、トイレが使用できない期間が短い場合、簡易的なポータブルトイレを利用する方法も検討しましょう。
トイレの便器を撤去した後で、必要な場合は給水管や排水管の工事をします。例えば、バリアフリー工事の場合、配管工事が必要になる可能性があります。給水管や排水管の工事を行っている間、家の中で水を使うことはできません。
内装工事が必要な場合は、続いて壁紙や床材などのリフォームを行います。内装工事をすると追加費用がかかりますが、トイレ空間そのものを生まれ変わらせることが可能です。
新しいトイレを搬入し、取り付け工事を行います。トイレの設置が完了するまでの間、工事音が発生する場合があります。
トイレの設置中は、家の中で水を使用しても問題ありません。ただし、配管接続の際に一時的に水が止まる場合があります。
トイレの設置が終わったら、リフォーム工事完了です。設備点検後、問題がなければすぐにトイレを使用できます。
また、必要な場合は担当した業者から、新しいトイレ設備の取り扱い説明を受けましょう。
トイレのリフォームには、材料費や施工費を含めた費用がかかります。タンク式トイレ、一体型トイレ、タンクレストイレ、ローシルエットデザイントイレなど、トイレの種類によってリフォーム費用が変動するため、予算に合わせて選びましょう。
トイレのリフォーム費用を少しでも抑えたい場合は、補助金制度の活用がおすすめです。家族に高齢者がいる場合は、バリアフリーリフォームの一貫としてトイレを交換すれば、介護保険を利用できます。
トイレのリフォーム費用の目安や主な工事内容を知り、理想のトイレ空間を形にしましょう。