エアコンの適切な風向きは暖房・冷房で違う! 電気代を抑えるポイントも解説

エアコン

2024.09.13

Column

高温多湿の夏場や寒さ厳しい冬の季節を乗り切る上で、エアコンは必要不可欠なアイテムです。自宅でエアコンを使う際、温度や風量と合わせて、室内の温度を左右する設定の一つが、風向きです。

本記事では、このエアコンの風向きについて、冷房時・暖房時それぞれに適した設定や、電気代を節約する方法、エアコンを買い替えるメリットなどのポイントを交えて解説します。ぜひ参考にしてください。

エアコンの風向きは冷房・暖房で変えよう

エアコンの風向きは、人によっては大して気にならないかもしれません。しかし、冷房・暖房それぞれに適した風向きがあり、使い方に合わせて設定を変えた方が、より高い空調の効果が期待できます。

ここからは、エアコンの冷房時・暖房時それぞれでどのような風向きの設定が良いか、具体的な理由とともにみていきましょう。またスイング機能の効果や、エアコンの効果を高める上での風量設定のコツも合わせて解説します。

冷房時の風向きは上向き・水平

暑い夏場では冷房が活躍します。夏場におけるエアコンの風向は、直接人に当たるように下向きにする方が涼しくなる、と考えられがちです。

しかし、冷たい空気は下にとどまる性質を持ちます。そのため、冷房時のエアコンの風向きは上向き、あるいは水平方向に設定するのが適切です。

風向きを下向きにした場合、冷たい空気は下の方にとどまって足元は涼しくなる一方で、部屋全体の温度は下がりません。また、冷風を直に身体に浴びることで血管の収縮が起こり、身体が冷えてしまいます。常時、冷風を直に受け続けていると自律神経が乱れ、体調不良となる恐れもあるでしょう。

エアコンの風向きを上向きか水平方向にすることで、冷風が上から下へと流れて冷気の循環が起こるため、部屋全体を満遍なく冷やせます。

暖房時の風向きは下向き

外気が冷える冬場は、エアコンの暖房で手軽に室内を温められます。手っ取り早く暖を取るために、暖かい風が直接身体に当たるよう、エアコンの風向きを下向きにした方が良いと考える人もいるでしょう。

実際、暖房使用時はエアコンの風向きを下向きに設定するのが適しています。暖かい空気は上にとどまりやすい性質を持つためです。

仮に暖房時に風向を上向きや水平方向した場合、暖かい空気は部屋の上の方にとどまり続けるため、いつまでたっても部屋全体が温まりません。当然身体を温めることもできず、身体が冷えると水分や老廃物の代謝が滞り、エネルギーが消費しにくくなるため、健康に悪影響が出ます。

そのため、暖房時は風向きを下にするのがおすすめです。そうすることで暖かい空気が下から上へと動き対流が生まれ、部屋全体が均一に温まります。

スイング機能の効果とは?

エアコンにはスイング機能が付いています。エアコンのスイングは簡単にいえば、エアコンの風向きを上下に回転させて室内の空気を循環させるための機能です。

エアコンの風向きが一方向に固定されている場合、室内の空気は常に同じ方向へ動きます。例えば風向きが上方向であれば、先述の通り、冷房時は対流が起こって部屋全体が冷えるものの、暖房時には暖かい空気が上にとどまり部屋が温まりません。

このため、スイング機能を使用すれば、エアコンからの空気を部屋全体に満遍なく行き渡らせ、暖気や冷気が一か所にとどまる状態を避けることが可能です。

このように、スイング機能は部屋の空気の循環に一役買っています。ただし部屋が広くエアコンのパワーが足りなかったり、家具の配置によって空気の流れが妨げられたりしている場合は、スイングの効果が十分に発揮されない点に注意が必要です。

風量はどのように設定する?

エアコンの効果を高めるには、温度や風向きの設定だけでなく、風量設定も考える必要があります。風量はエアコンから吹く風の強さを調節する機能です。

例えば、室内の空気を効率的に冷やしたい場合、温度を低めに設定した方が良いと考えるかもしれません。しかし、エアコンは元々室内の熱を外に出して空気を冷やす仕組みにより、多くの電気を消耗しています。そのため、設定温度が低ければ低いほど、必然的にエアコンに負荷がかかり、電気代もかさんでしまいます。

むしろ、設定温度は変えずに風量を強く設定した方が、部屋全体に冷気を満遍なく行き渡らせることが可能となり、より効率良く部屋を冷やし、電気代も節約できるでしょう。

温度設定を変えずにエアコンの効果を高める方法

エアコンの温度設定を変えることなく、空調効果を高められる方法がいくつかあります。扇風機やサーキュレーターを併用する、フィルターを小まめに掃除する、カーテンを活用する、室外機の周りを掃除するなどの方法です。詳しくは、以下で4つのポイントに分けて説明します。

エアコンの効率が上がれば、温度設定をそれほど変える必要もなく室内の温度を一定に保って快適に過ごせるため、電気代の節約にもつながるでしょう。

扇風機やサーキュレーターを使う

例えば広い部屋や細長い形状の部屋では、エアコンの風が全体にうまく行き渡らない可能性があります。その場合、扇風機やサーキュレーターを補助として使うことで、エアコンの風を部屋全体に効率良く循環させることが可能です。

扇風機あるいはサーキュレーターを使用する場合は、配置する場所や風向きも大切です。冷房を使用している場合、エアコンから吹いてくる風の方向を背にして扇風機またはサーキュレーターを配置して運転すれば、冷たい空気をより遠くへと行きわたらせられます。

暖房使用時は、サーキュレーターを部屋の中央に置き、天井に向けて運転しましょう。すると、部屋の上部にたまった暖かい空気が、下から吹いてくるサーキュレーターの風に当たって下へと動き、部屋全体に循環します。サーキュレーターを中央に置けない場合は、エアコンの位置とは対角線上にある部屋の隅からエアコンに向ける形で運転すれば、暖かい空気がうまく循環するはずです。

扇風機とサーキュレーターの違い

扇風機の主な用途は、涼風を身体に当てることです。扇風機から送り出される風は部屋の広範囲に向かって吹き、どちらかいえば近距離を移動します。

一方、サーキュレーターの主な用途は、部屋全体の空気の循環です。サーキュレーターから送り出される風は直線的に動くため、風が部屋の遠くの位置にまで届きやすくなります。

機能や目的に違いはありますが、どちらもエアコンと併用することで効果が高められるのがメリットです。

エアコンのフィルターを小まめに掃除する

エアコンのフィルターを小まめに掃除するのも、エアコンの送風効率を高める上で重要なポイントです。

先述のとおり、冷房時のエアコンは室内の熱を外に逃がし、暖房時は外気の熱を取り込んで、室内に空気を送風しています。その際、フィルターにゴミやホコリがたまっていると、空気の循環が阻害され、エアコンの性能が落ちてしまいます。

エアコンはそもそも内部にゴミやホコリ、カビなどがたまりやすい構造です。フィルターが汚れていると、エアコンの性能が落ちるだけでなく、室内に汚い空気を循環させることになり、健康面でも良くありません。

フィルター掃除の頻度は2週間に1回を目安とし、よほど汚れていなければ掃除機で汚れを取り除く程度で良いでしょう。月に1回はフィルターを水洗いし、陰干しして乾かすのがおすすめです。

カーテンを活用する

カーテンは、エアコンの効果を高める上で重要なアイテムです。

夏場の冷房時は、窓から入ってくる日光の熱気で部屋の空気が温まり、冷房を使用していても温度にムラが発生します。遮光カーテンで日光を遮ることで、外気の熱により室内の空気が温まるのを防止できるでしょう。そのため、冷房使用時は日中でも遮光カーテンを閉めておくのがおすすめです。

冬場の暖房使用時、日当たりの良い部屋の場合はカーテンを開けて日光を取り込むと、その熱で室内の空気を温められます。夜は遮光カーテンを閉めておけば、窓ガラスを通じて熱が外に逃げにくくなる効果もあります。

エアコンを使用するときは、カーテンを活用して室温調節に役立てましょう。

室外機の周りを片付ける

室外機は、冷房時にはエアコン本体から送られてくる室内の熱を外に逃がし、暖房時には外気の熱を取り込んでエアコン本体へと送る役割を持っています。

室外機の周囲に物が置かれていたり、室外機自体が汚れていたりすると、通気が遮られて熱や冷気の排出がうまくいかず、エアコンの機能が落ちてしまう恐れがあります。

そのため、例えば雑草を抜いたり近くに物を置かないようにしたりするなど、室外機の周囲を片付けることが重要です。また室外機の表面や背面にたまっている泥やホコリなどの汚れを掃除すると、さらに通気性が増し、エアコンの稼働状態を良好に保てるでしょう。

エアコンの性能・省エネ効果を高めるなら買い替えも検討を

長年使用していたエアコンが故障した場合、修理するか買い替えるかで迷う人もいるでしょう。エアコンの性能や省エネ効果を高めたいなら、いっそのことエアコンの買い替えを検討するのも一つの手段です。

一般的に、エアコンの寿命は10年程度とされています。これは、エアコンを安全かつ支障なく使用する上での設計上の使用年数が10年とされているためです。また、交換可能な部品の最低保有期限を10年としているメーカーが多い点からも、10年という期間を目安にすると良いでしょう。

エアコンを買い替えることで、主に2つのメリットが得られます。まず、旧式よりも最新型のエアコン方が省エネ性能に優れているのが一般的なため、以前よりも電気代が安くなることが期待できる点です。

また最新型のエアコンには、省エネ運転を支えるセンサー機能や室内の空気をきれいに保つ空気清浄機能、本体や室外機の清掃の手間が省ける自動掃除機能など、旧式にはなかった新機能が付いている場合もあります。

使い勝手の面だけでなく、より快適に室内で過ごす上で便利な機種が多くそろっていることも、エアコンを買い替えるメリットの一つです。

エアコンの買い替えどきのサインとは

長年使用してきたエアコンに不調が出始めたら、買い替えのサインかもしれません。例えば、以下のような症状が出たら修理または買い替えを検討すると良いでしょう。

異音 フィルターの汚れ詰まり、室外機のモーターの故障などが原因として考えられます。
異臭 室外機内部にカビが発生している可能性があります。
水漏れ ドレンホースの目詰まりなどが原因として考えられます。
効きが悪い 冷媒ガスが少なくなっているか漏れている、フィルターが詰まっているなどの可能性が考えられます。

エアコンを修理する場合、内容によっては高額になってしまう場合もあります。そのため、修理内容やこれまでの使用年数などを考慮して、買い替えを検討するのもおすすめです。

エアコンの取り替え工事はミヨシテックにお任せ!

エアコンは、冷房時・暖房時それぞれで風向きを適切な方向に設定しつつ、温度や風量なども工夫することで、空調効率を高められます。扇風機やサーキュレーターを併用して空気の循環を良くしたり、本体や室外機を掃除したりすることも、エアコンの効率を高める上で大切です。

なお、エアコンの買い替えを検討している場合は、ミヨシテックに依頼するのがおすすめです。ミヨシテックでは、日立や三菱、シャープ、パナソニックなど幅広い製品を取りそろえています。特にダイキンの製品は加盟店特約として特別価格でご購入いただけます。エアコンの取替から古いエアコンの処分まで一貫して対応できるため、大阪や京都方面にお住まいの方はお気軽にご相談ください。