業務用エアコンは自分で掃除できる? 掃除方法やポイント、注意点を解説

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エアコン

2024.01.24

Column

業務用エアコンの掃除は、自分でする方法と専門業者に依頼する方法があります。業務用エアコンは家庭用のものと異なるところも多いので、自分で掃除すると故障の原因にならないか心配な方も多いでしょう。

 

本記事では、業務用エアコンの掃除方法やポイント、掃除をする際に気をつけたい注意点などを解説します。

 

業務用エアコンの掃除が必要な理由

 

ここでは、業務用エアコンを定期的に掃除しなければならない理由について、詳しく解説します。

 

カビが発生しやすくなる

 

業務用エアコンを定期的に掃除する理由の1つは、カビの発生を防ぐためです。業務用エアコンは室内の空気を取り込む際に、空気中のゴミや汚れも一緒に吸い込みます。特に、冷房を使用した際はエアコン内部の空気が冷えることで結露が発生し、エアコンにたまったゴミや汚れと混ざり合ってカビや臭いが発生しやすくなります。

 

多くの業務用エアコンには自動清掃機能が付いているものの、フィルターに付着したゴミや汚れを落とす機能のため、エアコン内部の掃除は別に行わなければなりません。

 

電気代が高くなる

 

業務用エアコンを定期的に掃除すると、電気代を抑えることにもつながります。エアコンの内部にゴミや汚れがたまっている状態を放置すると、運転効率が下がり、電気代が高くなる可能性があります。

 

しかし、定期的に掃除をしてゴミや汚れを取り除いて清潔に保つことができれば、エアコンの運転効率を維持できるでしょう。それにより消費電力が増えず、電気代の節約も期待できます。

 

故障しやすくなる

 

エアコンの内部が汚れた状態で使用し続けると、エアコン本体に大きな負荷が掛かるため故障しやすくなり、エアコンの寿命を縮めてしまう可能性があります。

 

また、エアコンの内部の汚れやカビによって異音がするケースもあります。機器の異常での異音を聞き逃してしまう可能性があるため、注意が必要です。定期的にエアコンを掃除し負荷を掛けないようにすることで、エアコンを長く使い続けられるでしょう。

 

業務用エアコンは自分で掃除できる?

業務用エアコンは、場所によってはご自身で掃除できます。ただし、エアコンの知識を持つ専門業者でなければ掃除できない部分もあるため、内部までは掃除できません。自分で掃除できる部分は、次のとおりです。

  • フィルター
  • 本体カバー
  • ダストボックス

フィルターや本体カバーは、エアコンの機種を問わず掃除できます。ダストボックスは、自動掃除機能付きのエアコンのパーツです。フィルターに付着したホコリやゴミが自動的に集まりダストボックスにたまる仕組みです。

 

フィルターやダストボックス以外のパーツを自分で掃除すると、パーツを破損させるおそれがあるため、エアコン内部の掃除はプロに任せましょう。

 

<h3>業務用エアコンの掃除の頻度は?</h3>

 

業務用エアコンのフィルターや本体カバーなどの掃除は、1カ月に1回の頻度で行うのがおすすめです。エアコンの内部の掃除は1年に1回のペースで行うのが一般的ですが、少なくとも2〜3年に1回は掃除しましょう。ただし、プロに依頼するエアコン内部の掃除は、エアコンの設置環境で必要な頻度が変わります。

 

例えば、エアコンを常時稼働させている病院や介護福祉施設、油やホコリなどでエアコンが汚れやすい飲食店や工場は年1回の頻度が理想です。人の動きが少なく汚れにくいオフィスや事務所は、2〜3年に1回の頻度で掃除するとよいでしょう。

 

<h2>業務用エアコンを掃除する方法</h2>

 

ここでは、業務用エアコンを掃除する方法を紹介します。業務用エアコンを掃除するときは、次に挙げる道具を用意しましょう。

  • 掃除機
  • 古いブラシ(使い古しの歯ブラシ)
  • 水拭き用の雑巾

掃除機はフィルターに付着したホコリを吸い取るために使います。古ブラシは掃除機で取り切れなかった細かいホコリを掻き出すために必要です。硬いブラシを使用するとフィルターが破れるおそれがあるので、柔らかいブラシを用意してください。濡れ雑巾は本体カバーや吹き出し口の汚れを拭き取る際に使います。

 

掃除に必要な道具をそろえたら、以下の手順でエアコンを掃除しましょう。

  1. エアコンの電源を切る
  2. フィルターを外す
  3. パネル・本体を拭く
  4. 吹き出し口を拭く
  5. フィルターのホコリを取る
  6. フィルターを洗う
  7. フィルターを乾かす
  8. フィルターを取り付ける

それぞれの手順を詳しく解説します。

 

エアコンの電源を切る

 

業務用エアコンを掃除する際は、安全のためにエアコンの電源を切りましょう。可能であれば、エアコンの電源につながるブレーカーも落としておくのが望ましいです。

 

エアコンの電源を切ってから掃除する理由は、吹き出し口を濡れ雑巾で拭く際に回転するファンに接触してケガをする危険性があるためです。また、ファンに接触したことでエアコンが故障するリスクもあるため、必ず電源を落としてから掃除を始めましょう。

 

フィルターを外す

 

業務用エアコンの本体からフィルターを取り外します。業務用エアコンの種類とフィルターの設置場所は、次のとおりです。

  • 天井埋込型1方向:本体内部
  • 天井埋込型2方向:本体内部
  • 天井埋込型4方向:片開きのパネル
  • 天井吊型:片開きのパネル
  • 壁掛け型:本体内部

フィルターの設置場所は大きく分けて、本体内部に装着する場合と片開きのパネルに装着されている場合の2パターンがあります。一般的に、天井埋込型のフィルターを取り外す際は脚立を使用しますが、1人で作業すると転倒する危険があるため2人以上で作業しましょう。

 

パネル・本体を拭く

 

業務用エアコンのフィルターを取り外したら、パネルや本体カバーに付着したホコリや汚れを雑巾で水拭きします。大きなゴミやホコリが付いている場合は、水拭きする前に掃除機で吸い取っておくと、何度も水拭きする手間を省けます。

 

パネルの目の部分はホコリがたまりやすいため、古いブラシで掻き出しましょう。本体カバーもパネルと同様に水拭きをしますが、本体内部に水滴が付くと故障の原因になるため、本体の外側だけ掃除することをおすすめします。

 

吹き出し口を拭く

 

業務用エアコンの吹き出し口を水拭きします。吹き出し口は結露によってカビが発生しやすい場所のため、カビや汚れが残らないように丁寧に拭き上げることが大切です。

 

水拭きをしても落ちない汚れは、少量の中性洗剤を混ぜた水で湿らせた雑巾を使って拭くと落ちやすくなります。吹き出し口に付着したホコリが多い場合は、水拭きすると本体内部に汚れを押し込むことになるため、掃除機や古いブラシを使用して取り除いてから雑巾で拭きましょう。

 

フィルターのホコリを取る

 

業務用エアコンのフィルターに付いたホコリは、掃除機で吸い取りましょう。エアコンは、室内の空気を取り込む際に空気中のホコリも一緒に吸い込み、大きなホコリはフィルターの表面にたまり、フィルターの目より小さなホコリは奥に入り込みます。裏面から掃除機を掛けてしまうと、表面のホコリがさらに奥に入り込んでフィルターが目詰まりしやすくなるため、フィルターのホコリを取る際は表面のホコリを吸い取ってから、裏面のホコリを取り除きましょう。

 

フィルターを洗う

 

フィルターのホコリを大まかに取り除いた後は、水洗いをします。掃除機でホコリを吸い取る順番は表面から裏面の順番でしたが、水洗いする場合は裏面にあるホコリを押し出すように水を掛けて洗い流し、次に表面を洗うのが基本です。

 

水洗いする際は柔らかいブラシでフィルターの目に詰まったホコリを取り除きます。ブラシで強くこするとフィルターが変形したり破れたりする可能性があるため、優しくこすり洗いしましょう。

 

フィルターを乾かす

 

業務用エアコンのフィルターを水洗いした後は陰干しをして、しっかり乾燥させます。フィルターが湿った状態のまま本体にセットすると、湿気が原因でカビが発生しやすくなるため、しっかり乾かしてから戻しましょう。

 

フィルターは天日干しにすると早く乾くものの傷みやすくなるため、陰干しするのがおすすめです。清潔なタオルでフィルターの水気を吸い取り、ドライヤーの冷風を当てると早く乾きます。

 

フィルターを取り付ける

 

業務用エアコンのフィルターが乾いた後は、フィルターを本体に戻します。フィルターの取り付け方を間違えると変形や破損の原因になるため、フィルターを取り付ける際はエアコンの取扱説明書に記載されている手順を守りましょう。

 

天井埋込型のエアコンにフィルターを取り付ける際は、安全のために脚立を使用して2人以上で作業することをおすすめします。フィルターの取り付けが終了すれば、エアコン掃除は完了です。

 

業務用エアコンを掃除するときの注意点

業務用エアコンの掃除を自分で行う際は、主に3つのポイントに注意しましょう。1つ目は、フィルターの掃除をする際に関係のないパーツやネジを外さないことです。エアコンを分解しすぎると元に戻せなくなる可能性があるため、フィルター以外は取り外さないようにしましょう。

 

2つ目は、エアコン内部の細かい部分は触らないことです。特に、電気系統に触れると故障の原因となる可能性があるため、掃除で必要な場所以外は触れないように注意してください。

 

3つ目は、エアコンの掃除に鋭利な道具を使用しないことです。鋭利な道具で掃除すると、フィルターや本体を損傷するリスクが高まるため、エアコンの掃除に使用するのは避けましょう。

 

定期的にプロによるエアコンクリーニングも必要

 

エアコン内部を掃除するためには、エアコンの仕組みや電気系統に関する知識が必要です。自分で掃除すると故障するリスクが高くなることから、業務用エアコンの内部を掃除したい場合は、専門業者にエアコンクリーニングを依頼しましょう。

 

エアコンクリーニングを依頼するなら、定期的に実施しているメンテナンスのタイミングと合わせて行うのも1つの方法です。プロにエアコンクリーニングを依頼すれば、エアコンの内部まで掃除してもらえるので、汚れやカビをきれいに落とせます。

 

業務用エアコンのメンテナンスはミヨシテックにおまかせ

 

業務用エアコンは、有資格者による点検が必要な場合があります。例えば、一定の規模を超える機器の場合は、年1回または3年に1回以上の頻度の点検が必要です。業務用エアコンのメンテナンスの機会にエアコンクリーニングをするなら、有資格者がいる専門業者に依頼しましょう。

 

ミヨシテックはダイキン工業の特約店で、業務用エアコンのメンテナンスはもちろん、有資格者によるエアコンクリーニングなどのサービスを提供する会社です。電気式のヒートポンプエアコンをはじめ、ガスヒートポンプエアコンにも対応しています。エアコンのメンテナンスやクリーニングを検討している方は、気軽にご相談ください。

 

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